ある時、ダイアログ・イン・ザ・ダークの体験に、日本を代表する今治タオルのメーカーである田中産業の田中良史社長がお見えになりました。

暗闇の体験を楽しんでいただいた中で、案内をする視覚に障害を持ったアテンドスタッフたちの鋭い感性に大変驚かれ、
「タオルのような繊細な商品を開発するのに、その指先はきっと役立つだろう」とお話くださいました。

アテンドたちからすると、ふだんから使っている感覚なので、それが特別な能力に結びつくとは思ってもみなかったのですが、
「障害者のためでなく、みんなにとって最高に心地いいタオルをつくろう」というコンセプトで、田中産業との新しいタオルの共同開発がはじまりました。

アテンドたちがタオルのテイスティングのため、何度も何度も入浴を繰り返すと、さまざまなことがわかってたのです。

・ゆっくり湯船に浸かった時と、シャワーでパパっと済ませた時では、体を拭いたときに心地いいと感じるタオルが違う
・入浴以外でタオルを使うシーンを思い浮かべてみると、その時々で使用したい風合いが違う
・そもそも男女や個人で、質感の好みが違う

アテンド同士や田中さんと、対話を重ねていき、
第一弾として3つのタオル(Largo、Moderato、Allegro)が、
その後「持ち歩けるサイズが欲しいよね」と、第二弾としてタオルハンカチ(Presto)が誕生しました。

また、初めはホワイトのみでしたが、実用性やそのカラーにもストーリー展開ができたらと、
生成り色のナチュラル・赤い夕陽のようなバーミリオン・深い夜のイメージからチャコールが加わり、4色展開となりました。

ちなみにタオルのネーミングは音楽好きのアテンドが多くいたことから、音楽用語をそれぞれのイメージにあてはめて。
音楽に精通されている方は、ぜひこの名前から触り心地や風合いをイメージしてみるのも面白いかもしれません。

さらっと、ふわふわ、しゃりしゃり。あなたはどんなタオルが心地いいですか?

ぜひ、まずは目を閉じて、触って確かめてみてください。